パワーモニタリングの自動化
PowerMeasuringModule (PMM)は生産現場でパワーを直接測定できるロバストなレーザパワーメータシステムです。フィールドバスインターフェースにより、コントローラにPMMを容易にインテグレードすることができます。多くのシステムで使用可能です。機械のコントローラに直結することにより全自動測定や文章化が可能となります。これにより加工中ビームモニタリングのベースを作り、品質保証の重要なコンポーネントとなります。
現場で
PMMはレーザ加工を専門にしているユーザ向けに開発されました。PMMは自動車製造工場にて固体レーザ(Nd:YAGレーザ、 ファイバーレーザ、 ディスクレーザ又はダイオードレーザ)で車体を溶接する際に使用できます。
システムはロボット化し、一時休止や予備時間にレーザパワーをモニタリングできます。測定時はレーザ加工ヘッド付きのロボットがPMMの測定位置に移動し、デフォーカスビームで測定します。
工業用パワーメータPMMはマクロ加工や微細加工でも使用可能です。オプションで測定範囲を低出力パワーから中出力パワー又はパルスレーザまで広げることができます。
測定原理
PMMはカロリーメータ方式です。その為規定時間レーザを照射する必要があります。ほんの数秒の照射で吸収体の熱容量、温度上昇、照射時間の3つのパラメータによりパワーを計算することが可能です。
測定結果自体にビームサイズやビーム照射位置による影響はありません。
吸収体は外気の熱伝導を利用して冷却されますが、システムの測定回数には限りがあります。システム管理者が吸収体の温度情報を基に次の測定が可能か判断します。入射口のメカニカルシャッターや保護窓により測定装置を汚染から保護します。
ビーム径が10mm以上の場合、吸収体の最大パワー密度は4kW/cm2です。
測定時間の短縮
PMMを産業用ロボットにインテグレードすることにより、測定時間を短縮します。測定時間を短縮することで、ロボット停止時間が短くします。
ディスプレイ
システムコントローラを使用し、ユーザのニーズに合わせた測定結果の項目を最適に表示することができます。使用するフィールドバスによりデータの転送方法が異なります。
ビームパラメータ
固体レーザの平均レーザパワーの場合
・波長:440 - 550nm, 900-1090nm
・最大入力パワー:12kW
・照射時間:0.1 – 2.0秒(レーザパワーによる)
0.1 - 1.0秒(type AP3sの場合)
・測定結果が表示されるまでの時間:
AP3s:<5秒
その他のモデル:<15秒
測定工程
PMMはシステムコントローラを使用して操作します。測定工程は3段階あります。
1.測定準備:シャッターを開き、ロボットヘッドがPMMの測定位置に移動します。
2.測定実行:パルスレーザを発振し停止します。
3.測定評価:ロボットが移動し、「測定終了」の信号受信を待ちます。
モデルとアクセサリー
照射時間測定機構と保護窓カートリッジは標準装備なので、ツールなしで素早く交換が可能です。下記から選択してください。
- 新商品:PMM AP3sM:狭い場所で焦点に近いビームを測定できるパワーメータです。追加のマイクロレンズアレイを装 備し、狭い場所でダメージ閾値の保持が難しい場合でも最大150 kW/cm²まで測定できます。
- PowerMeasuringModule with PROFINET
- PowerMeasuringModule with PROFINET fiber optics
- PowerMeasuringModule with PROFIBUS
- PowerMeasuringModule with EtherNet/IPTM
- PowerMeasuringModule with EtherCAT®
- PowerMeasuringModule with DeviceNet®
- PowerMeasuringModule 低出力パワー(50 W)及びパルスビーム向け
アクセサリー
下記はPMM用アクセサリー又は交換部品です。
- 保護ガラス付きカセット
- 保護ガラス 10枚セット